市販のシャンプーの『ラウレス硫酸ナトリウム』という成分は、頭皮や髪に良くないのでしょうか?
結論からお伝えすると、強い洗浄力や脱脂力を持っているので、頭皮や髪への負担がかかってしまいます。
そのため、敏感肌や乾燥肌、アトピー肌の方には刺激が強いと感じてしまうこともあります。
そうなんですね。
成分の特徴など詳しく教えてください!
そこで今回は、
・ラウレス硫酸ナトリウムとは
・ラウレス硫酸ナトリウムと似ている界面活性剤
・ラウレス硫酸ナトリウムは危険なの⁉
について詳しくご紹介します。
ラウレス硫酸ナトリウムとは
シャンプーのラウレス硫酸ナトリウムについて、詳しく知りたいです!
ラウレス硫酸ナトリウム(以下、ラウレス硫酸Na)は、石油が原料で作られた界面活性剤で、”高級アルコール系シャンプー”と言われています。
主に、市販のシャンプーで販売されていることが多く、中には歯磨き粉にも使用されている商品もあります。
ラウレス硫酸Naの特徴としては、洗浄力が高く泡立ちが良いことです。
価格帯も安価なシャンプーが多い上、近所のドラッグストアなどで手軽に購入できます。
一方、洗浄力が強すぎることで、頭皮環境が悪化する場合もあります。
界面活性剤につきましては、下記の記事で詳しくご紹介していますので合わせてご覧ください。
高級アルコール系シャンプーにつきましては、高級アルコール系シャンプーは良くないってホント?特徴や成分、メリット・デメリットを徹底解説!をご覧ください。
ラウレス硫酸ナトリウムは、石油が原料の界面活性剤
メリット:洗浄力が高く泡立ちが良い。価格帯も安価で手軽に購入できる
デメリット:頭皮環境が悪化する場合もある
ラウレス硫酸ナトリウムと似ている界面活性剤
シャンプーのラウレス硫酸ナトリウムについて、詳しく教えてくださりありがとうございます!
他にも似ている界面活性剤はあるんですか?
ラウレス硫酸Naと似ている界面活性剤としては、以下の3つがあります。
- ラウリル硫酸ナトリウム
- ラウレス硫酸アンモニウム
- オレフィン(C14-16)スルホン酸ナトリウム
一つずつ、詳細をご説明しますね。
ラウレス硫酸ナトリウムと似ている界面活性剤:①ラウリル硫酸ナトリウム
ラウリル硫酸ナトリウム(以下、ラウリル硫酸Na)は、ラウレス硫酸Naと同じく、石油由来の界面活性剤で高級アルコール系シャンプーに属されます。
ラウレス硫酸Naと比べると、分子量が小さく頭皮へ浸透しやすいです。
その上、洗浄力が高く脱脂力も持っているので、敏感肌やアトピー肌の方は使用を避けると安心です。
インターネットで調べていると、”経皮毒”の心配もあると書かれていましたが、実際のところはどうなんでしょうか?
下記のサイトでは、ラウリル硫酸Naは人体への悪影響を及ぼす心配はないとのことです。
参考サイト:「安全性・環境問題に関する消費者情報の課題―2.5 次情報中の誤情報に対応するために―」
ただし、洗浄力や脱脂力が高いので、頭皮や髪のトラブルを抱えている方は使用を控えると安心です。
ラウレス硫酸ナトリウムと似ている界面活性剤:②ラウレス硫酸アンモニウム
ラウレス硫酸アンモニウムも、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naと同様に石油由来の界面活性剤で、高級アルコール系シャンプーです。
ラウレス硫酸Naよりもラウレス硫酸アンモニウムのほうが、洗浄力がやや劣るため刺激も少ないです。
3つの洗浄力の強さを比較すると、以下の通りです。
洗浄力の強さ
ラウリル硫酸Na>ラウレス硫酸Na>ラウレス硫酸アンモニウム
ラウレス硫酸ナトリウムと似ている界面活性剤:③オレフィン(C14-16)スルホン酸ナトリウム
オレフィン(C14-16)スルホン酸ナトリウムは、植物が原料で作られた界面活性剤で、”オレフィン系シャンプー”と呼ばれています。
中には、”サルフェートフリー”と記載されている商品もありますが、実はラウレス硫酸ナトリウムなどと同等の洗浄力の高さや脱脂力を持っているので、頭皮や髪への負担も変わりません。
植物由来で作られたシャンプーではありますが、洗浄力は変わらないので肌への刺激も大きいと感じられる方もいらっしゃいます。
サルフェートフリーにつきましては、サルフェート入りのシャンプーは良くないの?”サルフェートフリー=安全”ではないワケで詳しくご紹介していますのでご参考ください。
ラウレス硫酸Naには、似ている界面活性剤が多く存在するんですね。
勉強になります!
今回ご紹介した3つの界面活性剤は、必ずしも身体に悪いということではありません。
詳しくは次の章でご紹介しますね。
ラウリル硫酸ナトリウム:石油由来の界面活性剤。ラウレス硫酸ナトリウムよりも頭皮へ浸透しやすく残留性が高い
ラウレス硫酸アンモニウム:石油由来の界面活性剤。ラウレス硫酸ナトリウムよりも洗浄力は劣り、肌への刺激も少ない
オレフィン(C14-16)スルホン酸ナトリウム:植物由来の界面活性剤。ラウレス硫酸ナトリウムと同等の洗浄力や脱脂力を持っている
ラウレス硫酸ナトリウムは危険なの⁉
シャンプーのラウレス硫酸ナトリウムや似ている成分について理解しました。
結局のところ、ラウレス硫酸ナトリウムは危険なんでしょうか?
結論からお伝えすると、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naは、経皮毒の心配はないと言われています。
ただし、皮膚への刺激があるので、髪や頭皮トラブルを抱えている方は使用を避けることをおすすめします。
なぜなら、洗浄力が強いので、必要以上の皮脂を洗い流してしまうから。
敏感肌・乾燥肌や頭皮を保湿したいと考えている方は、やさしい洗浄力のアミノ酸系やベタイン系のシャンプーが安心です。
詳しくは、下記の記事をご覧ください。
・脂性肌やオイリー肌
・価格を抑えたい
・髪や頭皮トラブルがない
・敏感肌や乾燥肌
・ダメージケアをしたい
・ヘアカラーやパーマを長持ちさせたい
高級アルコール系シャンプーだけでなく、アミノ酸系シャンプーも合う方と合わない方がいらっしゃいます。
そのため、必ずしも”高級アルコール系シャンプーは危険”とは言えません。
まずは、あなたの髪質や肌質を知った上でシャンプー選びをしてみましょう。
シャンプー選びにつきましては、シャンプーの”自分に合うもの”は何で判断すべき?自分に合ったシャンプーの見つけ方3選でもご紹介しています。
ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naは、経皮毒の心配はない
ただし、皮膚への刺激があるので、髪や頭皮トラブルを抱えている方は使用を避けると安心
まとめ
今回は、
・ラウレス硫酸ナトリウムとは
・ラウレス硫酸ナトリウムと似ている成分
・ラウレス硫酸ナトリウムは危険なの⁉
についてご紹介しました。
正直なところ、ラウレス硫酸ナトリウムは良いイメージがありませんでしたが、”絶対にダメ!”というわけではないんですね。
頭皮や髪にトラブルがない方は、使用しても大きな変化は見られない場合が多いです。
ただし、年齢とともに髪質や肌質は変化していきますので、「いつもと違う・・・?」と感じることがあればシャンプーの切り替えるタイミングの一つ。
界面活性剤の成分に悩みや不安を感じる方は、一度シャンプーの切り替えを検討してみても良いでしょう。