合成界面活性剤とパラベンは、毒性のある成分なんでしょうか?
合成界面活性剤とパラベンはまったくの別物ですが、肌に合う方と合わない方がいます。
合成界面活性剤は、本来混ざり合わない水と油を混じり合わせることができるもので、パラベンは防腐剤のことです。
そうなんですね。
それぞれの成分や危険性について詳しく知りたいです。
そこで今回は、
・合成界面活性剤とパラベンについて
・合成界面活性剤とパラベンはどちらも危険?
について詳しくご紹介します。
合成界面活性剤とパラベンについて
早速ですが、合成界面活性剤とパラベンについてそれぞれ詳しくご紹介します。
合成界面活性剤とパラベンについて~合成界面活性剤~
合成界面活性剤についてご紹介する前に、実は合成界面活性剤には”合成”ではない界面活性剤も存在します。
合成界面活性剤と界面活性剤は、本来混じることのない水と油の物質を混じり合わせることのできるものです。
”浸透・乳化・分散”の3つの役割として、主に洗浄剤や乳化剤として使用されています。
大きな違いとしては、”天然”か”合成”のどちらかで作られています。
天然界面活性剤とはマヨネーズなどの食べ物にも使用されているのに対し、合成界面活性剤は日用品に多く使われています。
また、合成界面活性剤は天然系と石油系に分けられていて、石油系は人の手で作られた合成界面活性剤のこと。
天然系合成界面活性剤に使用されているシャンプーは、洗浄力がマイルドで髪や頭皮にやさしい成分が多いです。
・石けん系
・アミノ酸系
・ベタイン系
など
一方、石油系合成界面活性剤に使用されているシャンプーは、洗浄力が高く髪や頭皮への刺激も強い成分が多いです。
・高級アルコール系
・オレフィン系
など
合成界面活性剤はシャンプーのほかにも洗濯洗剤などの日用品として使用されていることも多く、私たちの日常生活の中で毎日触れています。
界面活性剤には天然と合成に分かれていて、さらに合成界面活性剤も天然系と石油系に分けられる・・・。
少し頭が混乱してきました(笑)
図で分かりやすく説明すると、下記の通りです。
*関連記事:「高級アルコール系シャンプーは良くないってホント?特徴や成分、メリット・デメリットを徹底解説!」
合成界面活性剤の代わりに、天然界面活性剤として使われている洗浄成分や乳化成分もいくつかあります。
<天然の洗浄成分の例>
石けん、ぬか、あずきの粉、うぐいすの粉、クレイなど
<天然の乳化成分の例>
石けん、レシチン、ラノリン、えんどう豆エキス
一般社団法人 日本オーガニックコスメ協会
合成界面活性剤とパラベンについて~パラベン~
次に、パラベンについてご紹介します。
パラベンの元の物質名は”パラヒドロキシ安息香酸エステル”というもので、防腐剤として化粧品やヘアケア用品に使われています。
化粧品やヘアケア用品の中で防腐剤が入っていない商品は、販売できないようになっています。
そのため、防腐剤はすべての化粧品やヘアケア用品に含まれているので頻繁に目にすることも多いでしょう。
一方で、パラベンやフェノキシエタノールが入っていない商品もありますが、一体なぜでしょうか?
結論からお伝えすると、パラベンやフェノキシエタノール以外の成分で”防腐剤”としての役割を持つものもあるからです。
一般社団法人日本オーガニックコスメ協会によると、以下の成分は天然の防腐剤として使用されているようです。
<天然の防腐の例>
ヒノキチオール、ローズマリーエキス、ティトリー油、セージ油、銀、エタノール(穀物などを発酵醸造したもの)、クマザサエキスなど
一般社団法人 日本オーガニックコスメ協会
*関連記事:「フェノキシエタノールとパラベンの違いは何?防腐剤は危険!?2つの特徴と危険性について徹底解説!」
合成界面活性剤とパラベンはどちらも危険?
先ほどは、合成界面活性剤とパラベンについて詳しくお伝えしました。
次に、合成界面活性剤とパラベンの危険性についてご紹介します。
結論からお伝えすると、どちらの成分も人体に影響する危険性はありますがすべての方に影響するということではありません。
合成界面活性剤を使用すると肌の皮膚膜が少しずつ薄くなり肌を弱くしてしまったり、髪のキューティクルを壊して髪が細くなってしまうこともあります。
・乾燥
・敏感肌
・細毛
・薄毛
下記は、合成界面活性剤の成分名称の一例です。
合成界面活性剤の例
ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、クオタニウムー●、PEG(ポリエチレングリコール)-4、セテスー● ココイルイセチオンNa、他多数(●の部分は、数字が入ります)
一般社団法人 日本オーガニックコスメ協会
一方、パラベンは102の旧指定成分にも含まれていて肌へのアレルギー性が認められています。
・アレルギー性湿疹
・皮膚炎
*参考サイト:「一般社団法人 日本オーガニックコスメ協会 102の旧表示指定成分一覧表」
下記は、合成の防腐剤の成分名称の一例です。
合成の防腐剤の例
パラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、サリチル酸、安息香酸、ソルビン酸、ベンジルアルコール
一般社団法人 日本オーガニックコスメ協会
繰り返しになりますが、どちらも人体に危険性のあるものですが、必ずしもすべての方に影響があるということではありません。
敏感肌やお子さんの場合はとくに、安全性を高めるためにも合成界面活性剤やパラベンが入っていないものを使用することをおすすめします。
大切なことは、あなたの肌や髪に合うかどうかです。
合成界面活性剤やパラベンが配合されているものでも、中にはトラブルがない方もいます。
そのため、”ご自身”の肌や髪に合うものを使用してみてください。
成分が気になる場合は、できるだけ天然の界面活性剤や防腐剤を使用すると良いでしょう。
もし、合成界面活性剤やパラベンが入っている場合は使用前にパッチテストを行うと安心ですね。
まとめ
今回は、
・合成界面活性剤とパラベンについて
・合成界面活性剤とパラベンはどちらも危険?
についてご紹介しました。
どちらも人体に影響のあるものではありますが、すべての方に当てはまるというわけでもないんですね。
実際に今、私が持っている化粧品やスキンケア用品などもパラベンが入っているものがいくつかありました。
今まで使用していて、肌トラブルのない場合は大丈夫ですが、もし乾燥や肌荒れなどに悩んでいるときは一度成分の見直しをおすすめします。
とくに女性の方は出産を機に髪質や肌質が変わることもあるようですので、化粧品やヘアケア用品選びの際は、成分もチェックすると安心ですよ。